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これからの英語は4SKILLS?

◎受験のかなめである英語

今日は日本教材出版が主催していた安河内先生の「英語改革情報セミナー」を聞いてきました。私の専門は国語ですが、英語教育にも国語教育と同じくらいの期間携わっています。国語は、いわば「全ての教科の基礎となる教科」ですが、英語は「受験のかなめとなる教科」かもしれません。理由は、受験科目に英語が含まれないということがほぼないからです。大学受験を乗り越えるためには、英語は避けられない教科ですよね。


◎安河内先生のお話:2skillsから4skillsへ

少しだけ先生の話を要約します。4skillsとは、reading/listening/writing/speakingの4つの技能のことを指します。世界では、この4技能を図るための試験が実施されているのに、日本ではいまだにreadingに頼った試験となっている。だから、世界基準に合わせるために、日本でもこの4技能を測るような試験に変えていくぞというお話でした。

これは、具体的には、2020年から始まる教育改革のことです。安河内先生はこの改革に携わっていらっしゃるということから、我々塾業界の人間にも、今英語の教育改革ではどのような変化が起こっているのかを情報提供してくださいました。

 

◎印象に残った安河内先生の教え:先生は教えるな

セミナーの中で特に印象に残ったのは「先生は教えてはいけない」ということでした。「え、先生って教えるのが仕事じゃないの?」と一見思ってしまいがちですが、私もかねてから「先生は教え過ぎない方がよい」と思っていました。

セミナーの中でもありましたが、話を一方的にしている時というのは、話をしている人自身が自分に酔ってしまい、聞いている人の頭に残っていないということがよくあるそうです。これは、自分が生徒だったときを思い出せば容易に理解できます。「あ~あの先生酔ってるな」と思った生意気な高校生だった自分を思い出します(笑)

また、こんなこともあります。先生が気持ちよく話ができて、生徒にも「先生、今日の授業はすごくよくわかったよ!」と嬉しい感想をもらった後に、実際にその生徒に理解度を図るテストを解いてもらうと・・・できていない。わかりやすく面白い授業というのは、話をしている先生も、聞いている生徒も気持ちがよいものですが、「話を聞いて理解できる」ということと「自分の力でできるようになる」ということは、全くの別問題なのです。だから、講義形式で先生が一方的に教える授業から、生徒たちに実際に活動してもらうアクティブな授業への転換が、4技能の習得には不可欠だということでした。

 

◎ルミナスでも「教えない授業」を目指しています

ルミナスはそもそも1対1の個別指導なので、先生が一方的に話すという状況は起こりにくい環境ではあります。ただ、気をつけないと自己満足の授業展開になってしまうので、そこには本当に気を遣っています。当たり前のことなのですが”先生のための授業”ではなく、”生徒ができるようになるための授業”になるように、日々精進しないといけませんね。


追記:こんな興味深い記事もありました。

東洋経済オンライン 「教えない」が難関大合格者を続出させる秘訣