共通テストの国語

「共通テスト」とは?

共通テスト(旧センター試験)は、以前は「共通一次試験」と呼ばれており、国立大学の一次試験でした。いまでも国立大学の一次試験ということに変わりはありませんが、現在では多くの私立大学も共通テストを「共通テスト利用入試」として導入しています

 

「共通テスト利用入試」とは、私立大学が入試の1つとして利用している入試制度で、共通テストある一定の得点を取れれば合格をくれる制度です。一度の試験でいくつもの大学に出願できるので、毎年多くの受験生が利用します。

 

ですが、受験生にとっては最初の試験となるので、緊張したり思うようにいかなかったり、あるいはそもそも共通テスト形式の問題が苦手という人も多い入試です。

国立大学の人は必修なので必ず受験をする必要がありますが、私立大学を第一志望としている人にとっては、受験が必ずしも必要な試験ではないので、失敗した時のメンタルコンディションなどを考えて受験を控える人もいます。

 

2021年度からセンター試験が共通テストへと移行しました。今後の傾向がどのようになるか不明瞭な点が多いですが、現時点でセンター試験と共通テストは、英語ほど大きな変更点はないように思います。

共通テストの特徴

問題構成は、評論文・文学的文章・古文・漢文。これらを80分の時間内で解きます。

 

共通テスト利用入試の場合、2題や3題で出願可能な大学もありますが、4題全てを解かなくてはならない人にとって、一番大変なのは時間配分だと思います。1題につき20分しかかけることができないので、短い時間の中でどれだけ正確に情報を整理できるのかというところを問われています。逆に、現代文のみを選択して受験することができる大学を受験する場合は、1題に40分かけられるので特徴さえつかめれば高得点を狙うことも可能です。

 

 

共通テストとセンター試験の違い

共通テストとセンター試験の国語における違いは、各大問の最後の問題に資料が付いたり、一つの大問に複数の文章が出題されるところです。予備校の予想問題や試行調査では、グラフや表の読み取りが出題されたこともありますが、いずれにせよ、一つの文章の内容を問われていたセンター試験から、複数の資料を読み取る形式に転換したという理解で大丈夫だと思います。

どのような対策をするべきか

現代文は、センター試験から共通テストに移行して、課題文の内容自体はやや簡単になりました。難しい一つの文章を読み込むよりも、複数の資料を効率的に情報整理する力が問われているようです。よって、共通テストのために特別な対策をする必要はありませんが、直前期には共通テスト形式の問題を複数演習して、問題の問われ方には慣れておく方がいいかと思います。

 

古典は、問題云々よりも、課題文の内容を正確に取れることの方が重要度が高いです。逆に言えば、問題にひねりがあまりないので、課題文の内容を正確に取れれば、問題は迷わず解答できるはずです。共通テストのための特別な対策は必要ないかと思います。ただし、文法や単語がそのまま問われる問題も出るので、しっかりと基本の知識を押さえることが大切です。また、古典は外国語と同じ扱いなので、”日常的に文章を読む習慣・時間をどれだけ取れるか”が早く正確に要旨をつかむキーポイントだと言えるでしょう。

 

また、センター試験の問題は割と良質なものが多いので、センター試験の過去問題に取り組むことは、共通テスト対策にも、国語の力を底上げすることにも生きるのではないかと思います。「本文に書いていないことは選ばないこと」「本文に書いてあることの言い換えを見抜けること」がポイントになるので、まずは時間をかけて問題に取り組み満点が取れるような回路を確認し、時間を短縮してもその精度を保てるようにしましょう。

ルミナスの共通テスト対策

ルミナスでは、受験生の受験プランによって共通テスト対策を実施します。

1回の授業で1~2年分の共通テスト形式の問題を演習します。

 

授業では、下記のチェックポイントを確認します。

 

  • 評論文:段落ごとの要旨を自分の言葉でまとめられること。それを基に本文全体の構成が理解できること。問題に適切に答えられること。
  • 文学的文章:本文の内容を踏まえた上で、本文に沿って解答ができること。
  • 古文漢文:単語や文法を理解したうえで文章を訳すことができ、適切に問題に答えられること。

 

以上を踏まえた上で、「自分の弱点」と「どのように考えれば答えにたどり着けるかの思考過程」を一緒に確認していきます。なお、過去問題を一度解いてみてまだ基礎的な事項が足りないと判断した場合には、もう少し平易な文章や教材から取り組み始めることもあります。


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